法政爆音スコリモフスキ この日記書くの遅くなり申し訳ない

爆音でスコリモフスキ


今からでも遅くない……
絶対に今日の15:30〜と17:20〜の二作品の爆音にかけつけろ! はっきりいって自宅のDVDで見るより遥に圧倒的な爆音によって、観客に時折与えられる「映画を所有している」という錯覚をことごとく破壊する。皆が皆、同一の経験をし、同一の感情を抱くことが当然とでもいっているような複製芸術だらけの軽薄な世の中。そこでひたすら自身の生きているという実感と、その生きてきた刻印を模索し続けているような、「悪あがき」そのものに思える。模索する行為・そこで残される刻印は爆音上映によって、より凶暴に、より知的に、より無垢に、より不毛に、そしてより無謀で英雄的になって何度でも帰ってきます。いま、現在、何かを感じるという、生きているという……。

この命がけの悪あがき、明日も行きたくなるから絶対! (明日このひとは列車から飛び降りてバイクを止めます)

今日の17:20〜  種明かし。





イェジー・スコリモフスキ初期作品特集


 日本で、長年観ることができなかったスコリモフスキの初期作品特集上映を行ないます。

上映形態:DVD 英語字幕 簡易な採録シナリオを配布致します。
場所:法政大学富士見坂校舎地下1階ステラビアホール

会場は少々わかりにくい場所ですので、お時間に余裕を持ってご来場下さい。

噴水のある広場か富士見坂校舎を目標にいらして下さい。

*入れ替えなし                                
2月20日(金) 14:00〜   A  
     15:30〜   B
     17:10〜   C

21日(土) 14:00〜   D
     15:40〜   A
     17:20〜   B


22日(日) 12:10〜   C
     13:50〜   D
    15:30〜16:30   

講演  赤坂大輔(映画批評家)×葛生賢(映画作家


イェジー・スコリモフスキ Jerzy Skolimowski

1938年、ウッチ(ポーランド)生まれ。詩人、ボクサーなどを経た後、アンジェイ・ワイダの『夜の終わりに』(1959)の脚本作りに参加(出演も)、これがきっかけで映画との関わりを持つ。ウッチ映画大学に入学後、同校に在籍していたロマン・ポランスキーの『水の中のナイフ』(1962)の脚本を共同執筆し、注目を集める。卒業制作の『身分証明書』(1964)で長編映画デビュー。続く『不戦勝』(1965)がアルンハイム映画祭グランプリ。自伝的色彩の濃い両作ともに、主人公アンジェイをスコリモフスキ自身が演じる。自らは出演せず、演出に徹した『バリエラ』(1966)がベルガモ映画祭グランプリを獲得した後、ジャン=ピエール・レオーを主演にベルギーで撮られた『出発』(1967)がベルリン映画祭金熊賞、国際批評家大賞を得る。再びポーランドで撮った『手を挙げろ』(1967)が当局により公開禁止処分を受け、これを機に祖国を離れる(なおこの作品は、新たにプロローグが追加され、1981年のカンヌ映画祭で初上映される)。その後、手がけたコナン・ドイル原作の『ジェラールの冒険』(1969)、ナボコフ原作の『キング、クイーン、そしてジャック』(1971)といった国際大作が批評的、興行的に失敗に終わった反面、『早春』(1970)、『ザ・シャウト』(1977)といった小品は今でもカルト的な人気を誇る。1981年、ポーランド戒厳令布告の後、それを題材に『不法労働』を短期間で完成。『成功は最良の復讐』(1984)、『ライトシップ』(1985)では、長男のマイケル・リンドンを抜擢し、父と子の関係を描く。ツルゲーネフ原作の『春の水』(1989)の後、ゴンブローヴィッチ原作の『30のドアの鍵(フィルディドゥルケ)』(1991)の撮影を二十数年ぶりの祖国で敢行。2008年には、17年ぶりの新作『アンナと過ごした4日間』を完成。


赤坂大輔

1997年、99年にアテネ・フランセ文化センターで「ポルトガル映画講座」プロデュースする。ペドロ・コスタジョアン=セザール・モンテイロらを紹介。現代映画によるメディア批判を基本姿勢とするシネクラブ「New Century New Cinema」主宰。



葛生賢(くずうさとし)

1970年生まれ。映画批評家として「flowerwild」などに寄稿する一方で、『AA』(青山真治)などの作品にスタッフとして関わる。またインディペンデント映画作家として『吉野葛』、『火の娘たち』などの監督作品がある。

自身のブログは「Contre Champ」。

*入場の際、カンパ金500円をいただきたいと思っております。


主催:法政大学映画団体協議会有志
共催:舞台技術研究会